
「生徒指導」ってめっちゃ嫌なイメージあるんですよね〜。
「やらされる」って感じ。

「生徒指導」ってそんなイメージあるよね〜。
でも、それって「生徒指導」の一部でしかないんだ。
僕は、生徒指導の中身を表すなら「生徒支援」のほうがピッタリだと考えているよ!
生徒指導 → 生徒支援
ということで、この記事では、「生徒指導」はなぜ「生徒支援」という言葉のほうがピッタリなのかについて解説していきます。
- なぜ「生徒支援」なのか?
- 「生徒指導」の定義
- 「生徒指導」の目的
学校教育における学習指導のマニュアルが「学習指導要領」ならば、生徒指導のマニュアルは「生徒指導提要」になります。
生徒指導提要は、2022年4月に約10年ぶりの改訂が行われました。
本記事の生徒指導の定義や生徒指導の目的等は、生徒指導提要から引用しています。
生徒指導の定義
生徒指導提要では、生徒指導の定義は次のように書かれています。
生徒指導とは、児童生徒が、社会の中で自分らしく生きることができる存在へと、自発的・主体的に成長や発達する過程を支える教育活動のことである。なお、生徒指導上の課題に対応するために、必要に応じて指導や援助を行う。
生徒指導の主な目的は、「児童生徒が自分らしく生きるために、その成長や発達を支えること」だと言えます。

全然「やらされる」って感じがないですね。
というか、やらされ感あったら、自分らしく生きるなんて無理ですよね。

そうそう!
一人一人のよさを伸ばしたり、社会に出ていくために必要な力を育んだりするのが、生徒指導なんだ。
教師の中では、「今年は生徒指導大変だよ〜!」とか「うちのクラスは生徒指導、全然しなくていいよ〜。」なんて会話がありますが、生徒指導の定義から考えると、これはおかしな使い方になるわけです。
子供一人一人の発達や成長を支える教育活動が「生徒指導」なわけですから、生徒指導がない日なんていうのはありませんし、生徒指導を必要としない子供は一人もいません。
定義の後半部分では、「なお、生徒指導上の課題に対応するために、必要に応じて指導や援助を行う」と書かれていますが、多くの人がイメージする生徒指導は、この後半部分にあたる内容のことでしょう。
例えば、いじめという生徒指導上の課題が起これば、多くの場合、指導が必要になりますからね。
生徒指導の目的
次に、生徒指導の目的を見てみましょう。
生徒指導は、児童生徒一人一人の個性の発見とよさや可能性の伸長と社会的資質・能力の発達を支えると同時に、自己の幸福追求と社会に受け入れられる自己実現を支えることを目的とする。
生徒指導の目的は、以下の4つを支えることだということになります。
- 個性の発見とよさや可能性の伸長
- 社会的資質・能力の発達
- 自己の幸福追求
- 社会に受け入れられる自己実現
そして、この目的を達成するためには、自己指導能力を身につけることが重要とされています。
児童生徒が、深い自己理解に基づき、「何をしたいのか」、「何をするべきか」、主体的に問題や課題を発見し、自己の目標を選択・設定して、この目標の達成のため、自発的、自律的、かつ、他者の主体性を尊重しながら、自らの行動を決断し、実行する力
自己理解ってかなり難しいですし、自分が「何をしたいのか」を見定めることは容易ではないという大人が大半ではないでしょうか。
誰かに指導されて自己理解が深まるわけではなく、問いを通して自分について考えたり、気づいたりするプロセスが重要になることを考えると、教師がすべきことは「指導」でなく「支援」という言葉の方がピッタリくるのではないでしょうか。
生徒指導の意味をピッタリ表す言葉
以上、生徒指導という言葉の定義や目的を確認してきました。

正直、イメージと違いすぎて困惑しています・・・。

指導というと、どうしても上から下に一方的なイメージがあるものね。
このイメージの違いが大きな問題だと思っているんだ。
生徒指導の定義や目的をいくら説明したとしても、「指導」という言葉や従来のイメージに引っ張られてしまっては、万人に正しい意味が伝わりません。
現場の教師ですら、いまだに生徒指導の定義や目的を勘違いして使っている人がいるくらいですから、子供や保護者、ましてや社会には、本当の定義や目的が浸透するにはまだまだ時間がかかるでしょう。
僕は、「生徒指導」という言葉を別の言葉に置き換えてしまった方が手っ取り早いのでは?と考えています。
そこで冒頭の話に戻るわけですが、「生徒指導」の中身をピッタリの言葉で表すなら、「生徒支援」になるのではないでしょうか?
生徒指導 → 生徒支援
千代田区立麹町中学校では、実際に「生徒指導」という言葉をなくし、実際に「生徒支援」という言葉を用いています。
「生徒指導しなきゃ」と思っていると、生徒指導の意味を正確に知っていたとしても、「指導」という言葉に引っ張られて、一方的な価値観の押し付けになる可能性をはらんでいます。
しかし、「生徒支援しなきゃ」と思っていれば、生徒指導の意味を正確に知っていなかったとしても、生徒の成長や発達を支えよう!と考えることができるはずです。
まとめ
今回は、なぜ生徒指導ではなく「生徒支援」なのかについて、生徒指導の定義や目的を確認しながら見てきました。
生徒指導の目的を達成しようとするなら、教師がやっている教育活動は「生徒支援」と表現した方が、言葉と中身にズレがなくなります。
また、「生徒指導」というと、どうしても何かを「やらせること」とイメージしてしまう方も大勢いるのが実情です。生徒指導の正確な定義や目的を知らなかったとしても、誤解が生じず適切に支援できるという意味でも、「生徒支援」を使うメリットのほうが大きいはずです。

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